「悟り」を耳にしたらシリーズ3
本日は昨日、一昨日に引き続き「悟りを耳にしたら」シリーズの3話目をお話させて頂きます。本日のお話にてこのシリーズは完結となります。ご覧いただいた方々に感謝申し上げます。
では、内容に入って行きます。
仏教の大原則の中の3つ目に「一切皆苦」(いっさいかいく)
「この世のものは、本質的に思い通りにならない」と言う大原則があります。
「巷では欲を無くしなさい!」と言う事を言われたり、聞いたりした事があると思いますが、仏教では全ての欲がダメとは言っているわけではなく、
苦しみにつながるような欲(欲望)がいけなくて、苦しみにつながらない欲は良いとされています。
どうですか?ピンと来ましたか?
では、質問です!少し考えてみて下さい。
皆さんは若くいたいなって思っていますか・・・?どうでしょうか?
まだ、ピンと来なかった方は次の質問も考えてみて下さい。
若いですねって言ってもらえたら嬉しいですか?
如何だったでしょうか?
若さの真っ只中にいる方はそんな事ないよ!って思われたかもしれませんが、私はある時から「若いね」って言われると嬉しくなりました^^;
でもでも、よくよく考えてみると、この「嬉しいな」と思ったって事は、そろそろ若く無くなって来ている証拠だなって、思ったんですね!若い頃は、如何にかして大人に見える様に髭を生やしてみたりしてましたが、いつの間にか若く見られる様に意識する様になってました。
健康だって同じ事だと思います。
「若々しいですね」って言われたら嬉しいし、「顔色悪いですね」と言われてらやな気持ちになります。
仏教で言っている「一切皆苦」の思い通りにならない苦しみにつながる「欲」と言うのは
この世に生まれたものは、移ろい変化して行く事が分かっているのに、「歳を取るなんてやだ」と理にかなっていない事を思ったり「あの人のせいでシワが増えた」など人のせいにしてみたり、欲望のままに感情をコントロール出来なくなってしまう欲のことを指しています。
その逆に、
「今日も若いって言われたぞ!もっと若々しくいられる様に健康に気を使って運動するぞ!」
「ストレス溜めない様に、趣味でも見つけるか!」
「食事を偏らない様にするぞ!」
など、自分の努力や根回しで上手く行く様な欲は、大いに頑張った方が良いとされています。
では今回の「一切皆苦」と言う本質的に思い通りにならないと言うのは、どんなに健康や若く見える様に心がけていても、その先に決して逃れられない、老いと病と死と言う様な、「本質的に」思い通りにならない事が有るんですよ。
その思い通りになる所と、ならない所をしっかり見極めて下さいね。
※その思い通りに行かない事を、どうにかしてやろうと思う事を、仏教の専門用語で煩悩という。
そしてその大原則が身に付いたなら「涅槃寂静」と言って欲望の消えた、静かで安らぎの境地が訪れるとされています。
まぁ思い通りになる欲のためには頑張って、思い通りにならない欲はスッと受け入れてと言う事が出来るなら、よっぽどの人生の達人じゃないかと思うんですけどね!
仏教ではそんな事を教えてくださっているんだと思います。
いかがだったでしょうか?仏教における大原則の四つ
諸行無常・この世の物事は、常に変化している。
諸法無我・この世の物事は全てつながっている。
一切皆苦・この世の物事は本質的に思い通りにならない。
そしてそれらが身に付いたなら、
涅槃寂静・煩悩の消えた悟りの世界は、安らぎの境地である
ということでありました。
これからも共に学びを深めていけたらと思います🙏
三日に渡って解説させていただきました。
ご覧いただいた方々には感謝申し上げます。
次回は地獄のネタでも始めようかと思っておりますので、引続きご愛顧いただけたら嬉しく思います。
では、秋も深まり寒さを感じる季節となってまいりましたので、お体に気をつけてお過ごし下さいね🙏